今回の記事は部活とクラブチームは違う。
当然部活の顧問である先生とクラブチームのコーチは役割も違う。
スポーツに対して「その場所で何をどこまで求めるのか」ということを選手や父母側も明確にした方がよい。といった記事。
ゼロケンです
今現在リアルタイムでミニバス、バスケの育成環境が数年前とガラリと変わりつつあります。今回コチラについて育成環境が様々になりつつあるのだということを伝えさせていただきます。
こちらをご覧いただくことで
1:部活動とクラブチームの違いが分かる
2:先生とコーチの違いが分かる
3:欧米諸国の事情も分かる
4:バスケの環境は部活動が縮小傾向で、クラブチームが拡大傾向であり、選手側も違いを認識していくことが必要
ですので是非最後までご覧くださいね。
日本の学生スポーツに対するスタンダードな認識
日本の学生スポーツといえば部活動「部活」ですね。
皆さんも中学校や高校の思い出といえば部活とあげる人も多いかと思います。
「夏の甲子園!!!」なんかは部活の象徴ですね。
私もその一人なのですが、いわゆる「部活」について調べてみるとこれは世界共通ではないということがわかります。
日本以外に目を向けると強化を伴った育成年代のスポーツはいわゆる「クラブチーム」での活動というのが主流であることが分かります。
環境により教える立場の人も違う
また教える人の存在ですが当然部活動は学校の先生ということになります。
ここ最近では学校部活においてスポーツの専門性を各学校で確保するため、教員の労働時間軽減のため外部指導員制度というものができましたが、基本的には教員が顧問となり担当することになります。
対してクラブチームは学校の教育機関ではないため先生ではなく「コーチ」が指導を担当します。主にその競技におけるライセンスを保持した者が「コーチ」となることがほとんどです。
ここで出てくる諸問題
サッカーや水泳「いわゆるスイミングクラブ」などクラブ組織が存在するスポーツは部活以外の選択肢があるのですが、それが無い競技ではいわゆる「部活」しか選択肢が無いのです。
しかし選手や父母は「部活」に競技性や専門性を求めてしまう。
そもそも「部活」に過度な競技性や専門性を求めてしまうことは間違っており、このニーズのミスマッチが様々な不満や問題の入り口となってしまっています。
部活動の定義
ここでは学習指導要領にある日本の「部活動」についてみてみます。
「部活動は,学校教育活動の一環として,スポーツや文化,学問等に興味と関心をもつ同好の生徒が,教職員の指導の下に,主に放課後などにおいて自発的・自主的に活動するもの」
引用:学習指導要領
その内容については
「スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること」
と指示されています。
つまり
学校の部活動は教育の一環として行われ教員のボランティア精神の根幹のもと行われている。
先生に専門性が無いからとか、部活頑張ってるけど勝てない。
など求めるのはそもそも違うのだという事です。
たまたま顧問の先生に専門性があった。
たまたま地域が特定の競技に力を入れていた。
だけであり全地域一律のレベルで指導を受けられるといった義務や制度は無いのです。
私も40半ばのオヤジですので当時のバスケ環境は部活しかありませんでした。
部活ですから「怒鳴られる」「しごかれる」「怒られる」は当たり前でスポーツはそういったものだというイメージで行ってきました。
これは部活動は「教育の一環」であり学校の先生の立場で教えるわけですから「しつけ」と称した「体罰すら許される環境」であったため、スポーツもティーチングしていくという考えになる。
といえると思います。。
これは戦後の日本の歴史、法律、制度が深く関わっているのは間違いないのですが
根本は「スポーツ」ではなく「体育」として教育現場で育まれている活動であり、スポーツというキーワードや概念が歴史として後から入ってきたような感覚ではないでしょうか。
象徴的な国民の祝日
体育の日と文化の日が分かれているのはご存知でしょうか?
スポーツだって文化のはずなのですが、日本では「体育」と「文化」は分かれているのです。
近年の「教育現場のブラック報道」などによっていわゆる部活を行うには限界の時期が近づきつつあると言わざるを得ません。
育てるに関するキーワードの整理
ここでさらに「育てる」に関するキーワードを整理して次へと進みます。
養成:
(例:エンジニアの養成)知識を与えて育てること。育てるゴールが具体的。
育成:
(例:人材の育成)立派に育てあげること。育てるゴールが抽象的で曖昧。
教育:
(例:エンジニア教育、人材教育、学校教育)育てることの総称。学生に知識を与え、個人の能力を伸ばすことにも使われる
対角に存在するクラブチーム
このような中で注目されてくるのがクラブによるスポーツ活動の運営です。
クラブの歴史は部活動ではなくヨーロッパのクラブチームがスタートですから「スポーツ=文化」が初めから入っているイメージです。
いわゆる「教育」ではなく「育成」といった選手との関係になります。
クラブチーム(Club Team)とは、スポーツチームにおける運営形態の一種であり、スポーツ分野において企業ではなく、地域や出身校を背景とした有志により運営される同好会組織を指す。クラブチームは、会員による個人会費や後援会組織、支援企業(スポンサー)などからの広告料収入、地元自治体等からの支援により運営されるのが一般的である。また、日本ではこの他にもスポーツ振興くじ(toto)からの配当金による助成もある。
引用:ウイキペディア
バスケに対するこれまでの認識
バスケにおいても少し前までは部活動の環境しかなく正しいも間違ってるもなく「教育」だろうが「育成」だろうが関係なく「部活」しか選択肢がなかった。
ここへきてクラブチームが盛んになりまたクラブチームの大会も存在するようになりました。
「教育」と「育成」を選択できる時代に
選手や父母のニーズに合わせて環境を選択できる時代となってきている。
バスケとしての「育成」を部活に求める時代ではない。
逆にクラブチームに「教育」を求めるのも違う。
学校現場での良い面と民間のクラブチームでの良い面を提示していきながら両者が補い合う。どちらであっても子供たちの成長を促すような活動を目指していく。
事が大切な時代であると感じています。
欧米諸国の部活事情
ここでは日本以外の主に欧米諸国の部活事情について調べてみました。
アメリカ:
引用:ウイキペディア
教育政策やスポーツ政策は各州で状況が異なる。
カリフォルニア州の場合、中学校や高等学校では放課後にするクラブ活動が整備されているが、入部の条件としてトライアウトへの合格が必要になる例が多い。
野球、バスケットボール、アメリカンフットボールなどの人気競技では経験者でなければ入部することは難しいシステムとなっている。
また、季節によって異なる種目に所属して活動する生徒も多い。
アメリカに部活はあるが誰でもできる環境ではなくセレクションがある。
という事ですね。
フランス:
引用:ウイキペディア
体育教育とは別に児童・生徒に対して教育スポーツ(sport scolaire)と呼ばれる活動が提供されている。
教育スポーツは国民教育省とスポーツ省の共同のパートナーシップで実施されている。
フランスでは学校と国が連携した組織が提供されているという事ですね。
ドイツ:
引用:ウイキペディア
運動系の部活動に相当するものはないが、授業外スポーツ活動は盛んに行われている。
ドイツには部活が無くクラブチームが中心という事ですね。
イギリス:
引用:ウイキペディア
部活動(学校スポーツ)の歴史は19世紀のパブリックスクールを起源とする。運動部の部活動は初等学校と中等学校の双方にあり体育教師が指導している例が多い。部活動加入率は約50%で多くの児童や生徒は週に1~2回の活動である。
イギリスで部活動の歴史は古くからあるが週に1~2回の軽度なものという事ですね。
オーストラリア・ニュージーランド:
引用:ウイキペディア
学校単位での組織的な部活動ではなく、地域のクラブチームに所属することも多い。オリンピック、サッカー等で一流選手を輩出しているのは地域のクラブチームが存在するためで、中にはプロの選手も存在し高度な練習が行えるためである。
部活動は無くクラブチームが中心であるという事ですね。
部活とクラブチームは違うのまとめ
いかがだったでしょうか?
バスケにおいて今現在はリアルタイムで一番環境が整っている段階です。
ご自身のニーズに合った環境をどうか見つけていただきたいと願っています。
覚悟があれば大丈夫です。私にだって出来たのですから。今回はここまでです。
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